チェーンのサビは自転車の大敵
この記事をご覧になる方には、チェーンがサビたまま、自転車に乗っている人はおりませんか。(場合によっては赤サビのようなひどい状態の場合も!)ママチャリなど足替わりといった自転車なら、まだいいかもしれませんが、速度の出るロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクの場合は安全面からみても望ましくありません。
サビがチェーンに与える悪影響
チェーンがサビると、ペダルの回転に悪影響を与え、スピードが落ちてしまいます。ママチャリのスピードが多少遅くなっても、気にする人はさほど多くはないかもしれません。しかし、スピードを求めるロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクにとっては致命的です。さらに、サビたまま放置しておくとチェーンの寿命を縮めるだけでなく、チェーンリングやリアスプロケットを痛めてしまいます。
サビ取り方法を伝授
したがって、サビは発見したならすぐに取り除かなければなりません。ひどい状態なってからでは、手遅れです。そこで、自転車の大敵であるチェーンのサビの落とし方を紹介していきましょう。特に、ロードバイクやクロスバイクに乗っている人は必見です。
チェーンのサビ取りに必要な3つのアイテム
チェーンのサビ取りアイテムと併せて、サビの原因を生み出す汚れの落とし方も紹介していきます。市販のサビ取りアイテムなくてもサビを取ることはできますが、これらがある方が、きれいで簡単かつ効率よく作業を進めることができますよ。
アイテム① 揮発性オイル
KURE(呉工業) 5-56 (320ml) 多用途・多機能防錆・潤滑剤 [ 品番 ] 1004
参考価格: 328円
揮発性オイルはサビを浮かして取りやすくするためのアイテムです。紹介するクレ556などが有名で、サビ落としの定番としてよく知られています。揮発性の気体で噴射できるスプレータイプのものが扱いやすいでしょう。クレ556は浸透力が強いので、サビ部分に直接スプレーするだけで、簡単にサビを落とすことができます。こういったオイルがなければ、灯油でも代用は可能です。
間違った使い方に注意!
- クレ556はサビや汚れ落としに強力な効果を発揮しますが、もともとついていたグリスまで取り去ってしまいます。
- そのためサビを落とす目的で使用した場合でも、あとでグリス(潤滑剤)を塗らなければ、またすぐにサビてしまいます。
- チェーンの潤滑油として使用している人もいるようですが、必要なグリスまで洗い流してしまい、かえってサビやすくなるので注意しましょう。
アイテム② ワイヤーブラシ
SUNDRY ワイヤーブラシ3本組(S) SWB-3
参考価格: 578円
オイルで浮かせたサビを除去するためのワイヤー製のブラシです。ブラシ部分の材質には真鍮製やステンレス製などがあります。ナイロン製のブラシで代用したり、使い古しの歯ブラシを使う人もいますが、頑固でひどいサビ落としには向いていません。
アイテム③ パーツクリーナー(チェーン用)
パーツクリーナーにはいろいろな種類がありますが、チェーンのメンテナンスには「チェーン用」が最適です。サビ以外にも、頑固な油汚れの除去などに効果的です。いろいろな種類のクリーナーを揃えるのが面倒という人なら、オールマイティに使えるものをひとつ購入しておくのもいいでしょう。ロードバイクやクロスバイクのオーナーなら、ぜひ所有していたいものです。
その他のあると便利なもの
軍手・ウェス
あとは、手が汚れないように軍手やチェーンの汚れを拭き取るためのウエス(着古したTシャツなどのぼろ布でもOK)が必要です。
メンテナンススタンド
さらにスタンドのないロードバイクなら、メンテナンススタンドがあれば後輪を浮かしながら簡単に作業ができるので便利です。
チェーンのサビ取りの手順
サビ取りの手順① オイルを塗る
まず、クレ556などの揮発性オイルをサビたチェーン全体にまんべんなく吹きかけます。灯油を使用する場合は、ウエスなどにしみこませて塗るといいでしょう。頑固なサビを浮かせるだけでなく、チェーンにこびりついた汚れや油を溶かして拭き取りやすくする効果もあります。
多めに塗って数分待つ!
- オイルの量は少し多いかなと思うくらいでちょうどいいでしょう。また、しっかりと浸透するまで数分間待つのがポイントです。
サビ取りの手順② ブラシでこする
オイルを塗って数分放置したのち、サビ部分をスチールブラシでこすります。ここでの注意点は、力を入れ過ぎてこすらないことです。あまりごしごしとこすり過ぎると、チェーンや塗装面に傷をつけてしまう可能性があるからです。
力を入れ過ぎない!
- 力を入れてこすり過ぎると、塗装面やサビの発生していない箇所に傷がついて、そこから新しいサビが生じる恐れがあるので要注意です。
サビ取りの手順③ パーツクリーナーを使用する
簡単なサビなら、これらの作業である程度きれいになるでしょう。しかし、サビの状態がひどい場合は、落ち切らないこともあります。そんな状況なら、パーツクリーナーを使って、より効果的に汚れを落とすことをおすすめします。
ここは省いてもOK
- オイルを使ってサビや汚れが落ちていれば、パーツクリーナーを使う必要はありません。パーツクリーナーを使うのは、あくまでもサビや汚れが取り切れていない場合です。
サビ取りの手順④ 汚れを拭き取る
サビや汚れが落ちたなら、その部分をウエスやぼろ布で拭き取ります。ここでも、あまり力を入れ過ぎないようにしましょう。
ぼろ布は何でもいいわけではない
- ぼろ布をウエスの代わりに使用しても構いませんが、その際は着古したTシャツなどが好ましいです。
- ジーンズといった硬い生地はチェーンを傷つけますし、セーターやフリースなどのもこもこしたものは、引っかかったり拭き取った後に繊維片が残ったりしやすいのでNGです。
続いて、チェーンのサビ取り後のケア方法をご紹介!