ロードバイクも定期的な車検(オーバーホール)が必要?
ロードバイクは自転車の一種ですが、同じ外を走る乗り物である自動車と同じで、各パーツの消耗が起こるのでオーバーホールといわれる車検を行う必要性があります。オーバーホールは長くロードバイクを愛用するためにも必須です。今回はオーバーホールの概要やオーバーホールにかかる料金や時間と日頃のメンテナンスを行う上でのポイントもご紹介していきます。
ロードバイクのオーバーホールはどんなことをする?
オーバーホールとは、フレームに取り付けられているパーツを一度外して、洗浄や破損の確認するというメンテナンス作業です。オーバーホールが必要な理由などの説明をしていきます。
オーバーホールとは?
オーバーホールでパーツやフレームの定期的な検査をする
オーバーホールではパーツやフレームの定期検診を行います。オーバーホールを行うべき理由は、自動車の車検と同じです。ロードバイクにはさまざまなパーツが使われており、普段はあまり見ない部分も定期的に確認する必要があります。
ロードバイクも消耗する
ロードバイクは乗っている環境や使用頻度、乗った時間や距離に大きく左右されますが、必ず消耗していきます。特に雨の日に乗る頻度が多い場合は消耗が早いです。外見はきれいでも、中身をバラしてみたら何箇所もいたんでいるということも少なくありません。
ロードバイクで消耗しやすい4つのパーツ
消耗しやすいパーツ① ブレーキ
ブレーキシューでホイールを挟みこんで減速する仕組みになっているので、次第にブレーキシューがすり減ってきます。ブレーキら必ず使用するので、ブレーキシューは消耗しやすいパーツの一つです。命に直結するので、確認をおろそかにしてはいけません。
消耗しやすいパーツ② チェーン
ロードバイクはチェーンを介して後輪に動力を伝えるので、チェーンにかかる負担も大きいです。チェーンは金属で作られているので、すり減ったり、チェーンが伸びたりしてしまいます。変速性能が落ちてしまったり、チェーンが外れたりする原因になるので、快適性が損なわれます。
消耗しやすいパーツ③ ベアリング
自転車の駆動部分には滑らかに動くように、たくさんのベアリングが使われています。具体的にはフォークやBB部分などに大きいベアリングが使われています。ベアリングも金属で作られているので、経年劣化などですり減ったりして消耗してしまいます。
消耗しやすいパーツ④ グリス
ベアリング周りには金属の保護を行うためにグリスとよばれる潤滑剤が塗られています。はじめは滑らかに動くために役立っていますが、雨で流されたり、乾いたりしてしまいます。グリスが切れた状態で走っていると、ベアリングなどが消耗しやすくなってしまいます。
オーバーホールでロードバイクと長く付き合っていく
フレームやパーツへの負担が少なくなる
オーバーホールでのメンテナンスを行うことで、グリス切れなどのフレームやパーツをいためる原因になるものを早い段階で気づくことができます。フレームやパーツへのダメージが少なくなることで、結果的に長くロードバイクに付き合っていくことができます。逆に消耗したパーツを使い続けたほうが後々の費用がかさむでしょう。
未然に事故を防ぐことができる
ブレーキはスピードを減速して停車するために使われるので命に直結するパーツの一つです。ペダルが壊れても漕いで進めなくなるだけですが、ブレーキが故障した場合には事故になることもあります。定期的にしっかりとオーバーホールをしてそのような事故未然に防ぐことができます。
オーバーホールの詳細と作業工程
オーバーホールにもどの程度の作業を行っていくかという部分で大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴や実際に行う作業についての解説を行っていきます。また、実際にオーバーホールにかかる料金や時間などの紹介もしていきます。
種類① 部分的なオーバーホール
チェーンやブレーキなど目に見える部分のメンテナンスを行う
部分的なオーバーホールではチェーンやブレーキなどの目に見える部分のメンテナンスを行います。目に見える部分をメンテナンスできることで、普段のライドで困ることはほとんどなくなるでしょう。週末に一度だけサイクリングに出かけるという方であれば、部分的なオーバーホールを行うだけでも十分なことが多いです。
お手軽にオーバーホールが行える
オーバーホールというものに興味があって、とりあえずやってみたい方にもおすすめです。フルメンテナンスのオーバーホールと比較して費用が抑えめなので、安い料金で行えます。オーバーホールの重要性を感じるいい機会にもなるでしょう。
オーバーホール期間が短い
部分的なオーバーホールであれば全体の工程にかかる時間は比較的短いです。チェーンやブレーキの交換であればすぐに行えますが、異常な部分がないかの確認や部分的な洗浄作業もあるので、数日から1週間程度時間を要する場合が多いようです。急いでいるけどおオーバーホールがとりあえず必要な方にはおすすめです。
種類② オーバーホールのフルメンテナンス
隅から隅までメンテナンス
フルメンテナンスのオーバーホールは隅から隅までフレームやパーツの状態を確認します。すべてを確認して、パーツの交換なども行えるので、定期的にフルメンテナンスのオーバーホールを実施することで、同じロードバイクを長く乗っていくうえでも安心できます。
一度全てバラす
フルメンテナンスのオーバーホールでは、現在取り付けられているパーツを全てフレームから外して、フレームだけの状態にします。そこから各パーツの消耗具合やフレームのチェックを行ない、部品の交換や洗浄作業を実施します。新品に近い状態のロードバイクに戻ることができるというのが、フルメンテナンスのオーバーホールの大きな魅力です。
時間と費用がかかる
しかし、すべてのパーツを確認しての作業になるので、時間も費用もかかってしまいます。特に作業時間に関しては、数週間から1ヶ月はかかることが多いので、余裕をもって依頼するようにしましょう。
オーバーホールにかかる費用
費用① 部分的なオーバーホールは15000円前後
部分的なオーバーホールは表面的な部分のみを行うので、フルメンテナンスのオーバーホールよりは値段は抑えられています。
費用② フルメンテナンスのオーバーホールは30000円前後
フルメンテナンスのオーバーホールの相場としては30000円前後です。高いか安いかは個人の感覚によって違いますが、安心を買うと考えれば決して高くはないでしょう。
オーバーホール料金にパーツ代が上乗せされる
注意しなければならないことは、オーバーホールにかかる料金にパーツ代は含まれていないということです。チェーンやブレーキが消耗していた場合のパーツ代は別途請求されるということは覚えておきましょう。チェーンなどであれば数千円の出費ですが、コンポの交換が必要なときなどは数万円以上の請求がくることもあります。
オーバーホールは自分で行うことも可能
メカニックが好きな方は自分で行う方もいる
オーバーホールは自転車ショップに依頼しなくても、自分で行う方もいます。特に自分でロードバイクをいじることが好きな方は、自分でオーバーホールしてみるのもいいでしょう。自転車ショップに依頼するよりも料金をやすく行えますし、ロードバイクをいじる楽しみも味わうことができます。
専門的な知識が必要
しかし、自分でオーバーホールしようと思っても、もちろん行うための専門的な知識が必要です。一般的なことは理解していても、新しい製品では構造がそもそも異なっていることもあるので、実施する前には勉強しておく必要があります。
必要な工具もたくさん
また、ロードバイクをフレームだけの状態にしないといけないので、専用の工具もそろえる必要があります。六角レンチやドライバーなどは最低限必要ですが、それらでは取り外すことができないパーツもあるので、かなりたくさんの工具をそろえることになるので、ショップでおこなうよひも料金的に高くなることもあります。
次のページではオーバーホールを行うタイミングなどを紹介!