自転車のタイヤの空気が抜ける!どうしたら?
空気を入れたはずなのに1日で抜ける、一晩で抜けるなど、使おうと思ったときに起こる自転車のタイヤトラブルは厄介です。自転車のタイヤの空気が抜けている原因はいくつかあり、対処法と道具があれば簡単に対応できます。パンクしてないのに空気が抜ける音がし、早い勢いで空気が抜けるときなどに活用しましょう。
自転車の空気が抜ける原因
自転車の空気が抜ける原因は、バルブナットのゆるみや虫ゴムの劣化など一部の部品の欠損である場合が多く、早いとその場で交換するだけで対処できます。ほかにもタイヤのチューブの劣化やゴムの劣化などもあり、ホームセンターで材料を購入して交換ができます。
原因①チューブバルブのゆるみ
自転車のチューブバルブは、タイヤのチューブに空気を入れるときに使う空気注入口のことです。チューブバルブと自転車のタイヤを根もとで固定しているリムナットや、バルブと虫ゴムを固定しているバルブナットが緩んでいる場合、1週間から早いと1日で空気が抜ける場合があります。
原因②虫ゴムが劣化している
虫ゴムはバルブの中にあるプランジャーというパーツにかぶせる細いチューブのことです。虫ゴムはタイヤの中の空気漏れを防ぐ役割があります。そのため虫ゴムが劣化すると空気漏れの原因になり、空気を入れても一晩で抜ける、パンクしてないのに空気が抜けるなどの現象が起きます。
キャップがとれやすくなっていたら空気が抜ける前触れ
バルブの黒いキャップが緩みやすかったり外れやすくなったりしていると、虫ゴムが劣化し始め空気漏れをしている可能性があります。タイヤに空気を入れても早い期間で抜けてしまった場合はまずキャップをチェックしましょう。
原因③タイヤのゴムの劣化
自転車のタイヤはゴム製品であり、常に風雨にさらされているため劣化しやすい箇所です。ゴムが劣化したまま走行すると、タイヤの中のチューブがつぶされて破損する原因になります。またタイヤに異物が刺さってもチューブが傷むので、ゴムが劣化しだしたら交換しましょう。
原因④チューブの劣化
チューブはタイヤのゴムの中にある部品です。ちょっとした空気圧の変化などでタイヤがぐにゃっとつぶれると内部にあるチューブに穴があき、空気漏れの原因になります。早いと1日で空気が抜けるため、空気が抜けていることに気づいたら早い段階で交換しましょう。
ゆっくり空気が抜ける場合はスローパンク
チューブにごくわずかな穴があいている場合、1週間から数日かけゆっくりと空気が抜けます。見つけづらい原因ですが、空気を入れてもゆっくりと抜けている場合はチューブのスローパンクの可能性を考えましょう。
自転車の空気が抜ける原因を特定する方法
空気漏れの原因を特定する方法の1つは、中性洗剤を水に溶かしたものを使用するとわかります。霧ふきなどに液を入れたら、チューブバルブにかけてみましょう。泡が出たらバルブに原因があります。チューブに原因があるかを確認する方法は、チューブを外して空気を入れると、空気が抜ける音がするためチェックしてみましょう。
空気が抜ける自転車のタイヤの直し方
1週間や1日の早い期間で空気が抜ける場合、部品を交換するだけで改善することがあります。ホームセンターなどでバルブや虫ゴムなどの部品を購入し、自分で交換して直しましょう。
直し方①バルブを閉める
自転車のタイヤの空気が抜けるのが早い場合、最初にバルブのナットを締め直しましょう。タイヤと接続してる根もと部分のリムナットを締め、次にバルブの先端部分のバルブナットを締めます。リムナットを締めるときは工具を使わずに手で締めましょう。
リムナットは強く締めすぎると、リムの内側にある角で、バルブステム根もとのチューブに傷をつける可能性があります。パンクの原因になるので気をつけましょう。
バルブの根もとに亀裂などが入っている場合はチューブごと交換になるのでよくチェックしてから締めましょう。
直し方②虫ゴムを交換する
バルブの内部にあり、空気漏れを防ぐ弁の役割を担うのが虫ゴムです。交換方法は簡単で、バルブの先端にある黒いキャップを外しましょう。先端にあるバルブナットを回して外します。空気を少しずつ抜きながらバルブ内部にあるバルブコアを引き抜きましょう。
新しい虫ゴムを取り付ける
バルブコアの根もとについているゴムが虫ゴムで、手で引っ張れば簡単に外せます。新品の虫ゴムを用意したら、バルブコアの根もとの溝まで虫ゴムを押し込みましょう。虫ゴムが固くて入らない場合は、水で軽く濡らしてから押し込みます。バルブコアを戻したらバルブナットを締め、空気を入れて空気漏れがないか確認しましょう。
空気を入れるときは空気圧に気をつけて入れましょう。タイヤに適切な空気圧の数値が記載されているため、確認しながら入れるのがおすすめです。
直し方③タイヤのゴムを交換する
タイヤのゴムが劣化すると内部のチューブを傷める可能性があるため、ひびわれていたらタイヤのゴムを交換しましょう。タイヤのゴムの交換は、工具や技術が必要なためホームセンターや自転車屋さんで交換するとスムーズです。
直し方④タイヤのチューブを直す
タイヤに耳をあて空気が抜ける音がしたら、チューブに穴があいています。タイヤのゴムをはずして内部のチューブを交換しましょう。チューブの交換には工具や技術が必要なため、ホームセンターの修理や自転車屋さんにお願いしましょう。
リムテープもチェックしよう
リムは自転車のホイールの外枠部分のことで、リムにはスポーク穴とバルブ穴があいておりそこにリムテープを設置しないとチューブを傷つけてしまいます。リムとチューブの間にあるリムテープが劣化しているとスポーク穴などにチューブが当たりタイヤの空気が抜ける原因となるため、リムテープも定期的に交換しましょう。
空気を入れて1週間ほどで抜ける場合はチューブやリムテープに原因があるので気をつけましょう。
自転車のタイヤの空気が抜けるのを防ぐ方法【予防方法】
自転車のタイヤの空気漏れは気をつければ防げるため、予防方法を実践して大切な愛車のタイヤを守りましょう。あらかじめ予防し、タイヤを長持ちさせれば空気を入れる回数も減ります。
予防方法①適度に虫ゴムを交換する
虫ゴムは平均2年~3年の長期間使用できます。定期的に交換するなら1年に1回交換するとチューブへの影響も少なくなるため、100均などで虫ゴムを購入し交換しましょう。虫ゴムが劣化するとタイヤの空気圧も減少し、タイヤのパンクなどにもつながるため、一定期間使ったら交換するのがおすすめです。
予防方法②スーパーバルブを使う
スーパーバルブは虫ゴムがなく空気が抜けにくい工夫がしてあるバルブで、虫ゴムの交換が不要なので定期的な交換の手間がありません。また空気が抜ける頻度も下がり、4ヵ月~半年の長期間タイヤの空気が減りづらくなります。装着の方法も簡単で、タイヤのバルブを根もとから抜き、スーパーバルブを取り付けます。
スーパーバルブは100均でも購入できる
スーパーバルブは、100均でも購入できます。既存のバルブを抜いてスーパーバルブに付け替えるだけなので簡単にできあがり、また通常のバルブの約10倍長持ちするといわれています。虫ゴムが劣化し交換するときに、スーパーバルブに交換しましょう。
スーパーバルブは英式バルブ専用のため、持っている自転車のバルブが米式・英式・仏式のどれかを確認してから購入しましょう。
予防方法③駐輪場所を選ぶ
自転車を家の外に駐輪している場合、自転車本体やタイヤが風雨にさらされ劣化してしまいます。タイヤゴムのひびわれや、チューブバルブのさびつきなど多くのトラブルの原因になるため、駐輪場所を工夫して劣化しないように予防しましょう。
自転車のカバーやサイクルハウスを活用する
家の外に駐輪するときに自転車全体を覆う全かぶりタイプのカバーを使うと、サドルやカゴ、タイヤも全て包むため雨や日差しから守ります。また庭や車庫のサイズに合わせてミニサイクルハウスなどを購入し、愛車を劣化から守りましょう。サイクルハウスも折りたたみ式やガレージ型などいろいろなタイプがあるため、家の庭に合ったものを探してください。
予防方法④運転するときに気をつける
自転車が走行する路面には、異物やタイヤのゴムを傷つける段差などがあります。異物を踏みタイヤを傷つければ中のチューブまで届く場合もあるため、路面をよく見て走りましょう。また段差は速度を落とさずに乗り越えるとパンクの原因になる可能性があるので、速度を落としてから乗り越えるようにするとタイヤを傷つけない予防になります。
予防方法⑤タイヤの空気圧を調節する
タイヤの空気圧は適切にしないとチューブを傷つける原因になります。空気圧が低いとタイヤが柔らかくなり、段差を超えたときにつぶれて中のチューブを傷つけ、パンクさせる場合があります。定期的に空気圧をチェックして空気を適切な量入れましょう。
予防方法⑥チューブを適度に交換する
チューブに穴があいていた場合、パッチでふさぐ修理方法があります。何度もパッチで修理を続けると、つぎはぎだらけになり、弱いチューブになるため長期間使い続けたら適度に交換しましょう。チューブとタイヤがこすれる箇所も摩耗して薄くなるため、空気が何度も抜ける場合は交換した方が適切です。
自転車のタイヤの空気が抜ける原因をなくそう!
自転車のタイヤは常にダメージを吸収する箇所のため、使用期間が長引けばさまざまな箇所が劣化します。傷んだ箇所や劣化した部品を見つけたら、早い段階で交換や修理をしましょう。早く直すとほかの部品へのダメージも減るため、直してすぐのパンクを防ぎます。
虫ゴムが劣化していると、空気を入れても空気が抜ける音がするので、タイヤに空気を入れてからしばらく様子をみましょう。