Bテンションボルトとは
自転車の変速機能をつかさどるリアディレイラーの調節は、自転車のセルフメンテンナンスの中でも特に難易度の高い作業のひとつです。Bテンションボルトは、リアディレイラーを留めているネジのことで、スプロケットとガイドプーリーをつなげているパーツです。この2つの歯車の距離をつなげている(アジャスト)ネジなので、Bテンション“アジャスト”ボルトと呼ばれることもあります。
Bテンションボルトを調整するとどうなるの?
Bテンションボルトを調整すると、ガイドプーリーとギアとの距離を調節することができます。この二つの歯車の距離を短くすればするほど、スムーズにギアチェンジすることができるようになります。しかし、歯車同士を近くしすぎるとチェーン詰まりが起きてしまうので、注意が必要です。ですから、現在スムーズにギアを変えることができる状態なのであれば、Bテンションボルトに触らなくても大丈夫です。
Bテンションボルトを調整するタイミング
Bテンションボルトは、スプロケットとリアディレイラーをつなげている(アジャスト)しているパーツだということは説明しました。ですから、この二つの歯車のどちらかを交換したり、調節したりと、パーツの状態が変わったタイミングでは、スムーズなギアチェンジのために、Bテンションボルトを調整する必要があります。
リアディレイラーを交換したタイミング
Bテンションボルトを調整するタイミングの1つめは、リアディレイラーを交換したときです。リアディレイラーを交換したばかりの時点では、Bテンションボルトがしっかり締まっていないので、リアディレイラーをどれほど調整してもギアチェンジ性能が改善されません。リアディレイラーをいじるのではなく、Bテンションボルトを締めてギアの改善を試みましょう。
スプロケットを交換したタイミング
スプロケットを交換したときに、スプロケットのロー側かトップ側の歯数が交換前の歯数と異なる場合には、Bテンションボルトの調整が必要です。逆に、スプロケットを交換したとしても、スプロケットの歯数が、交換前のスプロケットの歯数と同じ場合は、Bテンションボルトの調整はしなくても大丈夫です。ただし、リアディレイラーとスプロケットの近さを確認しておくと安心です。
次のページでは、Bテンションボルトの調整方法やトラブル対処方法をご紹介します。