自転車のオーバーホールって何をするの?メンテの手順を詳しくご紹介!

自転車のオーバーホールって何をするの?メンテの手順を詳しくご紹介!

自転車のオーバーホールをやっていますか? よいコンディションを保つためには定期的に行うことをおすすめします。定期的なオーバーホールと日ごろのメンテナンスを行っていれば、自転車は長きにわたって新車当時の性能を発揮し、安全で快適な乗り心地を与えてくれますよ。

記事の目次

  1. 1.自転車のオーバーホールとは?
  2. 2.オーバーホールとメンテナンスはどう違うの?
  3. 3.自転車のオーバーホールの手順(①~⑥)
  4. 4.自転車のオーバーホールに掛かる費用の目安
  5. 5.オーバーホールをショップに依頼する際の注意点
  6. 6.自転車のオーバーホールを自分で行なう際のポイント
  7. 7.まとめ

自転車のオーバーホールとは?

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いくら高性能なロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクでも、乗り続けていると汚れたり部品が摩耗・消耗してしまうのは仕方のないことです。だからこそ、オーバーホールが必要なのです。オーバーホールとは、一定の使用期間を経た機械を分解して検査し、清掃や必要に応じて修理を行い、再組立てして、新品時の性能や状態に戻す作業をいいます。

オーバーホールとメンテナンスはどう違うの?

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スポーツバイクのオーナーなら、ほとんどの人が日ごろからいろいろ清掃や修理をしたりして、不具合が出ないように気をつけているはずです。乗る際に空気圧を確認して空気を入れたり、チェーンの洗浄や注油といったこともそうですね。こういった作業は「メンテナンス」、つまり「お手入れ」です。一方、オーバーホールは「自転車の車検」といえばいいでしょう。

日ごろの自転車整備がメンテナンス

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変速やブレーキの調整、ネジの増し締めといったものもメンテナンスにあたります。自分でやってしまう人が多いですが、自転車屋さんでも数千円程度の金額で引き受けてくれます。購入して最初の基本的なメンテナンスは無料で実施してくれるお店もたくさんあるので、買ってからまったくメンテナンスしていないという人は、一度購入したお店に問い合わせてみてはいかがでしょう。

メンテナンスの頻度は作業によりいろいろ

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メンテナンスを行う頻度は特に決まっているわけではありません。タイヤに空気を入れるのはできれば1~2週間に1度、最低でも1か月に1度は必要ですし、チェーンの洗浄や注油は、ある程度の距離を走ったなら行いますが、使用頻度に応じて1か月から3か月に1度が好ましいです。それ以外のメンテナンスは必要に応じて行いますが、できれば6か月ごとが理想です。

メンテナンスでカバーできる範囲は限られている

オーバーホールはどんな時に行うのかというと、新車時の性能や状態を取り戻したいときです。メンテナンスでも新車時の性能や状態を保つことは不可能ではありませんが、いくつもの細かなパーツを組み合わせて動かしている自転車では、それぞれのパーツへの負担も大きくありません。メンテナンスだけでできる点は限られています。

自転車を新車の状態に戻すのがオーバーホール

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そこで必要となるのが、オーバーホールです。オーバーホールでは、汚れを落としたり、ネジや変速・ブレーキの調整といった日常的なメンテナンスの基本的なポイントだけでなく、一旦自転車を解体・分解して細かなパーツの点検を行い、必要に応じて修理や交換を行ってから再度組み上げます。つまりオーバーホールは、限りなく新車の状態に近くするメンテナンスと考えればいいでしょう。

オーバーホール期間の目安は1年ごと

オーバーホールを行う期間は、1年に1度が理想です。注油やワイヤーの張りやブレーキの調整など基本的なメンテナンスは自分で行っているという人でも、オーバーホールはショップにお願いしましょう。オーバーホールでは、ハブやBB・ヘッドセット、さらにシフトレバーやSTIなどのいわゆる「ブラックボックス」的な部分にチェックやケア・調整も行います。

オーバーホールは自転車ショップに頼もう

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こういった部分に手を出すとなると相応の知識が求められますし、専門の工具も必要となります。今やインターネットでも自転車の修理や調整の情報が手に入るので、自分でも何となくできそうな気がするかもしれません。しかし、自転車は自分の命を預けるものです。中途半端にやるのが最も危険だと心得て、なるべくショップにお願いすることをおすすめします。

自転車のオーバーホールの手順(①~⑥)

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オーバーホールの大まかな作業工程は、車体全体のチェック→分解→清掃→組付け、最後に動作チェックで終了です。この他、自転車のオーナーに気になる点などについてのヒアリングを行い、そのチェックもします。では、具体的に作業の工程はどのように行われるのでしょうか。

オーバーホールの手順① フレーム・フォーク・各パーツの分解

最初に、フレームやフォークといった大きなパーツを分解します。さらに、ギア、ホイールといったパーツも外します。この分解作業は専用工具を使用しながら、手順や規格どおりに行わなければなりません。フレームから外したブレーキキャリパーやリアディレイラーなどは、さらに分解します。

オーバーホールの手順② パーツやコンポーネントの洗浄

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分解が済むと、それらを洗浄します。1年も乗っていると、普段からメンテナンスをしていても汚れや油などがこびりついていることも珍しくないので、専用の洗剤などを使ってきれいに洗い上げられます。このとき、部品によっては新品に交換したほうがいい場合もあります。交換が必要な部品は交換、それ以外は洗浄後、グリスが塗り込められます。
 

オーバーホールの手順③ ホイールの振れ取り

ホイールのバランスを取るために、ホイールの振れ取りを行います。ホイールの横揺れや縦揺れは、長期間の走行で生じやすく、しっかり振れ取りができていないとコントロールが効かなくなる恐れがあります。また、ホイールは常に金属部分が触れ合うので劣化や消耗が激しく、本来の回転が失われやすい箇所なので、丁寧なケアが必要です。

オーバーホールの手順④ ベアリング・ハブの洗浄

ベアリングやハブを洗浄し、その後グリスを塗ります。グリスアップはたっぷり目でちょうどいいくらいです。こういった部分は素人が手を入れるのが難しい箇所なので、オーバーホール時にきちんと手入れをしておくのが必要です。

オーバーホールの手順⑤ その他の部分の洗浄とワックスコーティング

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これら以外の細かい部分を洗浄し、必要に応じたグリスアップを施します。すべての部分の洗浄・グリスアップが済んだなら、フレームのチェックです。割れやクラックなどがあればもちろん修正します。また、落車などの原因で生じたディレイラーハンガーやフレームの歪みがあれば、補正を行い、そののちボディコーティングを施します。

オーバーホールの手順⑥ 組み立て~完了

以上の工程が終わったなら組み立てをして、最終の調整を行えば、オーバーホールは完了です。

状況に応じて部品交換もアリ

ショップにオーバーホールを依頼した場合、状況にもよりますが、インナーワイヤーの交換をしておくほうがいいでしょう。また、チェーンやロードバイクならバーテープといった点が交換の対象となります。ただ、これらはあくまでも摩耗やサビなどの状況次第なので、お店によっては交換せずに洗浄や調整だけというケースもあります。

オーバーホールの基本的な手順

  • ① フレーム・フォーク・各パーツの分解
  • ② パーツやコンポーネントの洗浄
  • ③ ホイールの振れ取り
  • ④ ハブの洗浄
  • ⑤ その他の部分の洗浄とワックスコーティング
  • ⑥ 組み立て~完了
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ロードバイクに乗っているときに起こるパンクとしてスローパンクがあります。走っていても気づきにくいパンクですので注意が必要です。今回はロードバイクでのスローパンクの原因や対策、パンクが起きたときの修理方法などを紹介していきます。

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