ラレーCRFのインプレッション:CRFはこんなバイクだった
筆者は、ラレーのツーリングモデルであるCLS(クラブスペシャル)を愛用しているのですが、先日CRFを試乗する機会を得ましたので、その際のインプレッションを紹介します。
インプレ①CRFは乗り心地が良い
筆者のCLSも、クロモリフレームなので、路面の凹凸ショックをフレームが吸収してくれる様子がよくわかるのですが、CRFは別次元でした。マンガン・モリブデン鋼のレイノルズ631フレームが、路面からのショックを上手く吸収してくれ、そのしなやかともいえる乗り心地の良さは、ロングツーリングも苦にならないだろうと予感させてくれるものでした。
インプレ②CRFのハンドリングは穏やか
CRFはフロントフォークがカーボンなので、カミソリのように鋭いハンドリングのロードバイクではないか、というのが試乗前の筆者の予想でしたが、実際に乗ってみると、穏やかかつ意のままに反応する素直なハンドリングであり、あまりの印象の差に驚かされました。そしてここでも、CRFは走り込んでも疲れないロードバイクだという筆者の印象は、さらに強くなったのです。
インプレ③CRFは軽い(条件付)
CRFの重量は8.9kgですので、6kg台のモデルもあるフルカーボン車と較べてしまうと、確かに重たいモデルです。でも、そうした超軽量車のお値段は、CRFの2~3倍もします。20万円未満のスチールフレーム車として見た場合、この重量は十分合格レベルだと筆者は評価します。
CRFのペダルを踏みこんだ時、ぐっと車体が前に進む感覚は、やはり車体が軽量であるがゆえの賜物です。ロードバイクにおいて「軽さ」は絶対的正義ではありますが、ツーリングバイクとして考えるならば、CRFの重量は十分に軽いと筆者は判断しています。
いかにもイギリス的ロードバイクがCRFだ
もともと筆者はラレーユーザーですので、CRFの評価がやや甘いかもしれません。しかしながら、20万円未満の価格で、素晴らしく乗り心地の良いフレームに拡張性の高い高性能コンポーネントを搭載し、サイクリストの身体に優しいモデルを実現している点は、その高いコストパフォーマンスとともに、高く評価すべきだと考えます。
遠くまで速く、疲れずに移動できるラレーCRFは、ロードバイクの原点を私たちに示してくれます。そして、少しクラシカルなデザインのこのロードバイクは、いかにも質実剛健を旨とするイギリス的モデルと言えます。スピードを徹底的に追求するのも良いですが、このようなバイクで周囲の自然を楽しみながらファストツーリングするというのも、新鮮な体験になるのではないでしょうか。
出典:flickr _ Photo by siriusguy50