ロードバイクのファッションって?
ロードバイクの服装のイメージ
ロードバイクの服装というと、多くの人がピチピチのシャツとパンツを思い浮かべるのではないでしょうか。こういった服装にはもちろんロードバイクに乗るのに際してのさまざまなメリットがあるのですが、特に初心者にとってあの格好には抵抗があり、普段着で乗っているという人も少なくないでしょう。
ロードバイクには絶対にサイクルウェアなの?
とはいえ、サイクリングロードなどですれ違うロードバイクで走っている人のほとんどがサイクルジャージとレーサーパンツ姿なのを見ると「やはりああいう格好をしなければならないのか」と感じたり、「ロードバイクに乗っているのに普段着なんて…」と他のライダーたちから何となく白い目で見られているような気分になったりした人もいるはずです。
ロードバイクのファッションに決まりはない
結論から言うと、ロードバイクに乗る際の服装や格好、ファッションに決まりはありません。乗りやすさや安全面に支障がなければ、普段着でも何の問題もないのです。ただ、ロードバイクに乗る際には留意しておくべきポイントがあることを認識したうえで、服装やウェアを選ぶことが大切です。
サイクルウェアのメリット
独特なスタイルが、特に初心者に少し抵抗感を抱かせるサイクルウェアですが、ロードバイクに乗る際のメリットがたくさんあります。見た目だけで敬遠するのは、もったいないですよ。
①空気抵抗の軽減
空気抵抗を減らして速く走る
自転車にとって、空気抵抗は大きな「敵」です。向かい風で非常に進みづらいという経験をした人も少なくないはずです。ピチピチのサイクルウェアは、空気抵抗を大幅に軽減します。初心者でも、サイクルウェアを着るだけで巡航速度が1~2km/hアップするのを実感できるでしょう。
レーパンの効果
またレーパン(レーサーパンツ)は足にまとわりつくことなく、スムーズにペダリングができます。普段着では服がバタついたり、ズボンが太ももやふくらはぎにまとわりついたり裾がギアに絡まるのを気にしたりと、ライドに集中できません。
②機能性
サイクリングは運動なので、夏だけなく冬でも結構な量の汗をかきます。かいた汗を放っておくと、体が冷えて風邪をひいたり体調を崩しがちです。サイクルウェアは、吸汗・速乾性に優れているので、夏や冬にかかわらず汗をかいても肌がべとつくことなく体が冷えるのを防いでくれます。
③ポジショニングに適している
ロードバイクに乗る時は、前傾姿勢をとります。そのため普段着では背中が出やすいのですが、サイクルウェアは前傾姿勢をとることを前提に作られていて後ろ側の裾が長めになっていたり裾にシリコン素材が取り付けてあったりするので、背中が出ることはありません。
④バックポケットが便利
小物はどこに入れる?
体への負担を減らすために、ライドの際にはなるべくバッグを背負うのは避けたほうが好ましいのですが、財布やスマホ、家の鍵、補給食などを収納する場所が必要です。そんなときのために、サイクルジャージの背中にはポケットがついています。
バッグを持つ必要なし
ライドの際に必要なものをバックポケットに入れておけば、バッグを背負う必要はありません。バックポケットはいくつかのスペースに分かれていますしファスナーがついているものもあるので、貴重品があっても落とす心配はなく安心です。
⑤お尻の痛みの解消
初心者だけでなくロードバイクに何年も乗っている人でも、サドルの硬さからお尻の痛みに悩む人は少なくありません。レーパンと呼ばれるパッド付のサイクルパンツなら、お尻の痛みを緩和してくれます。
⑥視認性を高めてくれる
サイクルジャージには、普段着ではちょっと着づらい蛍光色などの目を引く色や派手なデザインのものもたくさんあります。これはクルマからの視認性を高めるために役立ちます。また、ウェアの裾や背中、腕などに反射素材を採用して、夜の視認性をよくしています。
⑦組み合わせで対応しやすい
サイクルウェアは、基本となる夏用と冬用をそれぞれ1着ずつ所有して、あとは気候や気温に応じてジャケットなど別のアイテムを組み合わせるなどで1年を通して対応することが可能です。これによりたくさんのウェアを持つ必要がなくなるだけでなく、ライドの途中の気温の変化などで脱ぎ着することができ夏の暑さや冬の寒さの調整がしやすくなります。
ロードバイクファッションの選び方(サイクルウェア編)
サイクルウェアはロードバイクに大きなメリットがありますが、はじめて購入する場合にはどんなものがいいのか悩みがちです。そんな際のサイクルウェアの選び方を紹介しましょう。
①まずはシンプルなものがおすすめ
シンプル・イズ・ベスト
サイクルウェアにはおしゃれなものからシンプルなものまでさまざまありますが、最初はシンプルなものを選ぶことをおすすめします。はじめてのサイクルウェアということでおもいきりおしゃれなものを選びがちですが、シンプルなもののほうが飽きがこず、また他のウェアとのコーディネイトもしやすいです。
着たいジャージを選ぼう
特にナショナルチームのユニフォームのレプリカモデルなどはかなり派手でインパクトが強いので、初めての場合は避けたほうが無難です。もちろん、そのチームに思い入れがあったり、おしゃれやデザインにこだわりたいのであれば選ぶのもいいでしょう。本来は自分の気に入ったものを選ぶのが一番ですからね。
②フィット感に注意
体にフィットすることが重要
サイクルウェア、特にサイクルジャージは空気抵抗を抑えることなどを考えると体にぴったりフィットしていることが大切です。したがって、少し小さめがおすすめです。ぴちぴちに抵抗があったり楽だからと、ワンサイズ大きいものを選ぶと、サイクルジャージ本来の効果を得ることができなくなってしまいます。
タイプで選ぼう
しっかりサイズ表記をチェックして自分に合ったものを選びましょう。またメーカーによって表現は異なりますが、フィット感によって「レースフィット」「パフォーマンスフィット」「スポーツフィット」といった分け方をしているケースもあるので、参考にするといいでしょう。
③メンズ用、ウイメンズ用をチェック
サイクルウェアには、メンズ用、ウイメンズ用、そして男性も女性もどちらも着られるユニセックスがあります。違いはサイズやスタイル、縫製などいくつかの部分に及びます。ユニセックスでない限り、男性は男性用、女性は女性用を選ぶようにしましょう。
④レーパンに慣れよう
パフォーマンスを上げるならレーパン
ぴちぴちのサイクルジャージは着られても、下半身ラインが露出するレーパンは無理…という人も少なくありません。もちろん無理をする必要はありませんが、やはりできればはいたほうがパフォーマンスは高まります。
ショートパンツとの重ね履きもアリ
どうしても抵抗がある、恥ずかしいという人には、レーパンの上にスポーツ用のショートパンツをはくのもぴったり感がなくなるのでおすすめです。また、パッドのついたインナーパンツとショートパンツを重ねてはくのもいいでしょう。とはいえレーパンが恥ずかしいと思っているのは自分だけ、案外他人はほとんど気にしていないものですよ。
⑤アイテムとのコーディネイトも考えよう
コンビネーションでおしゃれに
サイクルウェアだけでなく、グローブやシューズ、ヘルメットといったアイテムとのコーディネイトも重要です。色やスタイルに注意するのはもちろん、メーカーやブランドにも気を配りましょう。ロードバイクのフレームカラーを基本に、それとのコンビネーションを基本に考えるといいでしょう。
ブランドの統一もポイント
ロードバイクのメーカーやブランドからウェアやヘルメットなどを販売しているケースもありますが、乗っているロードバイクと違うメーカーやブランドのアイテムを身につけるのはコーディネイト的にはあまりおすすめできません。
ロードバイクにカジュアルなファッションはNGなの?
どうしてもサイクルウェアはイヤ
サイクルウェアには、機能性や快適性、乗りやすさなど、ロードバイクに乗る際においてのたくさんのメリットがあります。したがって、ロードバイクに乗るならサイクルウェアを着ることをおすすめしますが、それでもやっぱりサイクルウェアは着たくないという場合もあるでしょう。
ファッションはTPOに合わせて
たとえば、デートサイクリングの場合です。ランチをしようとなった時、ぴちぴちのサイクルジャージにレーパンではなかなかおしゃれなカフェやレストランには入りにくいものです。また、ライド後に買い物などの寄り道もちょっと抵抗があるかもしれません。
カジュアルウェアでサイクリング
街乗りやポタリングなどで軽くサイクリングする際に、本格的なサイクルウェアはあまり向いていないといわざるを得ないでしょう。そんなときこそ、カジュアルでおしゃれな服装でロードバイクに乗りたいものです。
ロードバイクにカジュアルウェアもアリ
ロードバイクにカジュアルな服装はNGではありません。通勤や通学でロードバイクに乗っている人には制服やスーツ姿の人もいますし、街乗りをしている人ではむしろ普段着の人の方が多いくらいです。
レーパンもインナーパンツも使用するときは下着をつけず「ノーパン」ではきます。下着をつけたままだとペダリングでパッドがずれたりパッドの効果が薄れますし、レーパンから下着のラインが見えて格好悪いことになりますよ。