その他のポジション調整方法
スポーツバイクのポジションは、サドルの高さだけで決まるわけではありません。適正なポジションを得るためのその他のポジション調整も紹介しましょう。
サドルの前後調整
ママチャリには機能はありませんが、スポーツバイクならサドルの前後位置の調整が可能です。適正な位置を測るには、まず、普段サドルに座る場所にお尻を合わせます。そして、左右のペダルを地面と水平に合わせたときに、膝の皿のくぼみから真下に伸びたラインがペダル軸にあっていればOKですが、ペダル軸より前ならサドルを後ろに、後ろならサドルを前に移動させます。
ハンドルの角度調整
ハンドルの角度は、シフトレバーが水平になるのが基本です。そのうえで、シフトレバーとした下ハンドルを持ってブレーキが引けるか、シフトレバーと下ハンドルが持ちやすいか、といった点をチェックします。これらの点を満たしたうえで、しっくりする位置が好ましいです。
ハンドルの高さ調整
ハンドルに高さには特に決まりはありませんが、下げると前傾姿勢がきつくなるので、初心者のうちはさほど下げずに、サドルとシフトレバーを同じくらいの高さにしておくくらいがいいかもしれません。また、スピードを上げたい場面では下げ気味に、ゆっくりロングライドを楽しむ際には上げ気味といった走りのシチュエーションに応じた調整にするのもいいでしょう。
ステムの長さ調整
短いステムはハンドリングがシャープに
ステムの長さの調整にはステムの交換が必要で、腕と胸の角度を90度にするのが基本です。ステムを短くすると操作性がアップして「ハンドルがクイックになる」ので、シャープなハンドルの反応が得られやすくなります。
短すぎるステムも問題あり
しかし、短すぎるとかえってコンドルコントロールが難しくなるので要注意です。走り出すときにふらついたり、ちょっとハンドルを動かしただけでも大きくタイヤが反応しがちです。それを抑えるために、走行中にハンドルを固定することで身体的・精神的に疲れてしまうかもしれません。また、乗り心地が悪化する場合もあります。
ママチャリのサドルの高さ調整
ママチャリやシティサイクルのサドルの高さ調整は、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクほどシビアになる必要はありません。サドルに座る際に地面に足全体がつく高さというのが、ママチャリのサドル高の基本です。
足全体が地面につくのが基本
ママチャリでもサドルを高くしている人もいますが、街乗りでストップ&ゴーの機会が多いので、止まったときにきちんと足が地面につくほうが楽です。また、ママチャリはスポーツバイクの倍程度の車重なので、とっさに止まった際にしっかりと地面に足全体がつかないと、ふらついたりこけたりと危険です。
サドルは若干低めで
かといって、ママチャリでもサドルが低すぎるとペダルに漕いだ分の力が伝わりにくいのはスポーツバイクの場合と同様ですが、心持ち低いほうが安心でしょう。サドルに座ったときに足全体が地面について、そのうえで膝が若干曲がる程度がおすすめです。
まとめ
ロードバイクなどのスポーツバイクのサドルの高さは、非常にシビアです。1㎝の高さの違いでスピードや乗りやすさが大きく異なる場合もあります。ただ、速く走るために体に負担のかかるサドル高にすることはおすすめできません。痛みや違和感がないよう何度も調整を行って、自分に合った適切なポジションを見つけ、快適なサイクリングライフを送りましょう。
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同時に複数個所を調整すると調整結果の良し悪しがわかりにくくなりがちなので、ある程度の距離を乗ったなら、1か所ずつ調整をしていくようにしましょう。