スキュワーとは?使い方・メリットやクイックリリースとの違いをご紹介!

スキュワーとは?使い方・メリットやクイックリリースとの違いをご紹介!

ロードバイクのホイール周りで、最近利用が増えているスキュワーです。ホイール交換に便利なクイックリリース派でも、気にしている人は多いでしょう。今回はそんな方のために、スキュワーの何が良いのか、クイックリリースと比べてどう違うのかを説明していきます。

記事の目次

  1. 1.スキュワーとは
  2. 2.クイックリリース(qr)式とスキュワー式の違い
  3. 3.スキュワー式の種類
  4. 4.スキュワーの使い方
  5. 5.スキュワー式のメリット
  6. 6.まとめ

スキュワーとは

Photo by Glory Cycles

そもそもスキュワーとは、英語で串(skewer)を表す単語のことです。そこから、自転車のホイールに通してフレームと固定する器具のこともスキュワーと呼ばれるようになりました。つまり、現在のロードバイクなどのスポーツ自転車に使われるホイール固定軸は、実は全てスキュワーということになります。

クイックリリース(qr)式とスキュワー式の違い

Photo by catburston

ただしこのスキュワーと呼ばれる器具は、ロードバイクに使われるものとして、スキュワー式とクイックリリース(qr)式に分けられます。一般的な認識としては、クイックリリース式を採用していないタイプのスキュワー式がいわゆるスキュワーとみなされます。

クイックリリースはスキュワーではない?

現在ロードバイクで主流となっているのはqr、つまりクイックリリースタイプです。英語ではQuick release skewer(qrs)と呼ばれ、この記事で紹介する、いわゆるスキュワーとよく混同されがちです。とはいえこのクイックリリース(qr)とスキュワーとは全く同じものではありません。では、この2つの間にはどんな違いがあるのか解説していきます。

違い①構造

筆者撮影

クイックリリース(qr)の構造

クイックリリース(qr)式は側面が楕円形のレバーとカムにて、この原理が作用して開閉するようになっています。レバーを開くと軸受けが短半径に重なって締め付けが緩まり、レバーを押すと長半径にかかるのでその分だけ締まるという構造です。

スキュワーの構造

これに対しスキュワーの構造は、クイックリリースのようにレバーを押し込んだり引き上げたりして固定や解放するような造りにはなっていません。ホイールに通すシャフトやタケノコバネがあるのは同じですが、シャフトを締める両端が左右ともネジ式になっているのが一番の違いです。

違い②固定する方法

クイックリリース(qr)式とスキュワー式との構造の違いにより、ホイールに固定する際の方法も全く異なります。どちらもホイールのハブに通し、ナット部分を回して締めていくのは同じですが、クイックリリースはレバーを引く/押すの動作で左右からフレームを挟み込む方法なのに対し、スキュワーは両側のネジを締めて固定するようになっています。

スキュワー式の種類

ひと口にロードバイク用スキュワーといっても、全て同じではありません。同じネジで回して締める使い方でも、最後に締める回し方の違いで、さらに2通りの種類があります。

種類①レバー式スキュワー

スキュワー式の中でもよく使われているのが、片方がレバー式になっているタイプです。一見するとクイックリリースと見分けがつきにくいですが、レバー全体がシャフトに沿って回せる、スイベルロックと呼ばれる形状を採用しているタイプがこのスキュワーです。

代表的な商品:DT-Swiss/RWS

DT SWISS HWQASM00S2932S RWS フロント用 クイックリリース

参考価格: 4,312円

出典: Amazon
Amazon4,312円
楽天

高級ホイールやハブが有名な、ロードバイクの世界で不動の地位を占めるスイスのメーカーDT-Swiss。そのDT-Swissから出ているスキュワーRWSも、多くのサイクリストから強く支持される商品です。固定力、回転性能の向上や使用感の良さに、クイックリリースの持つ使い勝手の良さを兼ね備え、スキュワーの定番商品となっています。

種類②レバーなし(アーレンキー)スキュワー

スキュワーでとても種類が多いのがこのレバーのない形状です。左右どちらもナットが使われており、締めこむ側のナットは工具をはめるための穴や溝が彫られています。主に軽量化とホイールの盗難防止に効果を発揮することから、最近ではロードバイク用の防犯グッズとしてこれに交換する人が増えています。

代表的な商品:TNI 盗難防止スキュワー ロード用

TNI 盗難防止スキュワー ロード用

参考価格: 2,052円

出典: Amazon
出典: Amazon
Amazon2,052円
楽天

防犯性、軽量、価格で定評があるスキュワー式の人気商品です。ナットの穴が特殊な形状になっているため、専用のアーレンキーを使わないと外せないようになっています。ロードバイクだけでなく、クロスバイクやMTBに使えるタイプもあります。

種類③スルーアクスル

この他に、スルーアクスルと呼ばれる固定器具があります。MTBやディスクブレーキロードバイクでは現在こちらを使うのが主流になっています。固定方法はスキュワー式と同じネジで締め込んで固定するタイプですが、シャフトがとても太くなっているのが大きな特徴で、ディスク対応のホイール・フレーム以外とは互換性はありません。

ディスクブレーキの衝撃に耐える安定した形状

スルーアクスルはハブではなくその太いシャフトでホイールを支えるため、リムブレーキロードのフレームとは違い、エンドに開いた穴にシャフトを通す形になります。ディスクブレーキの強力な制動力に耐え、ホイールがフレームとずれないようにするため、こうした頑強な造りになっているのです。

スキュワーの使い方

クリックするとAmazon商品ページへ飛びます

次は実際にスキュワーの使い方を紹介しましょう。レバー式スキュワーとアーレンキースキュワーとでは使い方が異なりますが、基本はどちらも「回して締める/ゆるめる」の動作だけですのでいたって簡単です。

使い方①レバー式スキュワー

まずホイールにスキュワーを通します。クイックリリースと同様にフレームのエンドとハブの間にタケノコバネが入るように入れます。ナットを留めたら次はレバーを時計回りにクルクルと回してしっかりと締めれば完了です。最後にレバーだけを引き上げて適切な位置に来るよう回して調整します。外すときは逆にレバーごと回していくだけです。

使い方②アーレンキータイプスキュワー

ホイールにスキュワーを通すのは同じです。ギア側のナットを留めたら、反対側のナットを手で回してある程度まで締めていきます。それからナットのヘッド部分にアーレンキーなどで締めるための穴があるので、ボルトの穴に適合する工具でしっかりと締め込んでいきます。外すときはその逆です。専用工具を使う場合はくれぐれも工具をなくさないようにしましょう。

次のページ

スキュワー式のメリット

関連記事

Article Ranking