ロードバイクのグリスについて
グリスとは
グリスは潤滑剤として使用され、潤滑油よりも滑りやすいです。自転車部品のベアリングに塗られることが多いです。自転車のサビを防ぐ効果があり、水分の混入を防ぎます。種類豊富で、ロードバイクの状態や、走りの好みなど、グリスの選び方は人それぞれです。
グリスの使い方
グリスの使い方は潤滑油では流れ出てしまう駆動部分に適しているので、サビ付きやすいネジやボルト、ヘッドパーツ、ペダル、BB(ボトムブラケット)、前後輪のハブなどに使用します。長期間潤滑剤が残っている必要があり、異物が混入すると不具合の原因になる箇所です。
ネジやボルト
メンテナンスのとき、複数のネジを目にします。次のメンテナンス時の固着を防ぐために、ネジに塗ります。グリスの選び方は、スタンダードなものを選ぶとよいです。
ヘッドパーツ
ヘッドパーツのベアリングをグリスアップします。ハンドルとステムを取り外し、ヘッドパーツのカバーを外して、ベアリングを取り出します。定期的なグリスアップで、サビ付きを予防します。
ペダル
ペダルシャフトの中に、ベアリングがあります。漕いだときの回転に影響を与え、定期的なグリスアップが必要です。
BB(ボトムブラケット)
クランクの回転で、ロードバイクの走行につなげてくれる、重要な部分です。ここでサビ付きがあると、ペダルで漕いだ力がうまく伝わらないので、スピードに影響がでます。
ホイールハブ
ホイールハブは、前後輪の中心にあるパーツです。タイヤの回しやすさに影響が出る部分です。前に進みづらくなり、走行性に影響します。グリスの種類で走りが違うなどの感覚が得られる部分なので、選ぶグリスは重要になってきます。
グリスの使用禁止箇所
グリスや潤滑油など、潤滑剤を使ってはいけない箇所があります。ブレーキシューや、ブレーキシューが触れるホイールのリム部分には、グリスを使わないでください。グリスを使って何かの間違いで付着してしまったら、ウエスで拭き取りましょう。
グリスが付着したままだと、ブレーキが効かず、死亡事故につながる場合があります。同じ理由で、タイヤのゴム部分にも付着させないように注意します。走行中のスリップ事故に繋がります。
グリスアップ
グリスアップとは、古いグリスから新しいグリスを塗ることをいいます。通常自転車というものは外で使われ、外に保管するという場合が多いです。ロードバイクは雨や湿気に弱く、防水ではないのです。グリスによる防水と防錆をしなければ、各部パーツの寿命を縮めてしまいます。グリスアップが特に重要なパーツはベアリングです。
グリスの塗り方
グリスの塗り方は、目的のパーツや部分に指で塗るだけです。手につくのが気になるという人は、ヘラなどを使ってもいいです。チューブタイプのグリスなら、狙いを定めて注入することができます。グリスアップをするとき、前に塗ってあった古いグリスを、雑巾だったり、使い捨てのウエスなど、乾いた布できれいに拭き取ります。
パーツや部品がサビていたり、砂などで汚れていたら、洗い流したり拭き取りましょう。パーツ内で金属摩擦が起きる箇所に、グリスを塗っていきます。例えばベアリングパーツの中の、ベアリングボールに塗ります。部品と部品の接合部なども、固着を防ぐために塗るとよいでしょう。ペダルのネジ部分に塗ったり、BBとフレームの固着を防ぐため、BB全体に塗ります。
次のページでは、ロードバイク用おすすめグリスを紹介します。
グリスを塗ってある箇所には、潤滑油を使用しないことです。潤滑油によってグリスが溶け出し、流れ落ちてしまいます。