クロスバイクのメンテナンスをしよう
自転車には整備が必要
ママチャリやシティサイクル、クロスバイク、マウンテンバイク、ロードバイクなどなど、自転車にはいろいろなタイプがあります。そして、どの自転車もメンテナンスしないと状態が悪くなったり故障が生じるなどのトラブルが発生することもあります。
スポーツバイクには必須
ママチャリはメンテナンスをしないでそのまま乗り続けている人も少なくありませんが、もちろんママチャリでも基本的なメンテナンスは必要です。そして、特にクロスバイクやロードバイクといったスポーツバイクの各パーツは「精密機械」といわれるほどで、メンテナンスしないと大変な問題が生じます。
定期メンテナンスを忘れずに
せっかくのハイスペックバイクでもその性能が発揮されないだけでなく、状態が悪くなったりトラブルが発生して、それが原因で大変な事故につながるケースがないとは限りません。そういった事態を防ぐためにも、定期的なメンテナンスが必要なのです。
日々の足としてのクロスバイク
通勤や通学の足としても使用されることの多いクロスバイク。なかなかメンテナンスの機会や時間を取るのが難しいかもしれませんが、毎日乗るからこそ、きちんとしたメンテナンスを心がけたいものです。
クロスバイクの最低限の基本メンテナンス
クロスバイクのメンテナンスが重要なのはわかったけれども、どんなことをすればいいの? どれくらいの期間に頻度でやればいいの? 手順はどうすればいいの? 作業は大変じゃないの? など、特に初心者の場合はいろいろと不安に感じているかもしれません。ここでは、初心者でも自分でかんたんにできる最低限の基本的なメンテナンスを紹介しましょう。
自分でできる最低限の整備①タイヤに空気を入れる
空気圧が少ないとパンクのリスクが
空気が少なくてぺしゃんこになったタイヤで走っているママチャリをしばしば見かけますが、クロスバイクにおいては絶対にNGです。きちんと適切な量の空気が入っていないとパンクのリスクが高まるので、しっかり入れましょう。
基本は2週間に1度
空気はゴムチューブから分子レベルでじわじわと抜けていきます。クロスバイクのタイヤはママチャリより細いので、空気が抜ける期間が短くなります。基本的には2週間に1度、最低でも1か月に1度の頻度で空気を入れるようにしましょう。気温が下がるとタイヤ内の空気が収縮するので、寒い季節は空気を入れる頻度を増やすことをおすすめします。
期間にかかわらず乗る前にはチェックを
また、通勤や通学で毎日乗っていても徐々に空気が抜けて、気が付かない間にスローパンクといった状態になっていないとも限りません。あまり期間を気にせず、自転車に乗る前には必ず空気圧をチェックするように習慣づけることが好ましいです。
クロスバイクの適正空気圧
空気圧はママチャリなら指で押さえて確認している人がほとんどですが、クロスバイクの場合は適正な数値が決まっています。空気圧はタイヤによって異なりますがタイヤの側面に印字されているのでチェックし、空気圧メーターのついた空気入れで適正値に従った量を入れましょう。
空気圧による走りの変化
指定空気圧の数値には幅があります。高めの数値で入れるとスピードが出やすくなる代わりに乗り心地がゴツゴツします。低めの場合は乗り心地が柔らかくなるのと引き換えにスピードが出にくくなる、パンクしやすくなるというデメリットが生じます。範囲内であれば、どちらでも自分の好みで選べばいいでしょう。
自分でできる最低限の整備②フレームの拭き掃除
帰ったらすぐに拭き掃除が基本
少しの距離や時間乗っただけでも、フレームには意外とほこりが付着しているものです。ましてや、雨の中や雨上がりを走ったなら泥汚れがたくさんついています。なるべく早めにほこりや泥汚れは拭き取りましょう。できれば、帰ったらすぐに拭き取るのが理想です。
掃除をしないと錆びる
ただ、通勤や通学など日常的にクロスバイクに乗っているのであればなかなか面倒ですし、時間もとれないかもしれませんね。しかし、雨に濡れたのなら最低限乾いた布で水分は拭き取ってください。水分をそのまま放置すると、サビの原因になってしまいます。
基本は乾拭きでOK
ほこりや泥汚れも放っておくと、落ちにくくなります。すぐに拭き掃除ができないのであれば、せめて1週間に1度くらいの期間で乾拭きしてかんたんな汚れは落としておき、半年に1度の頻度でしっかり洗車することをおすすめします。
拭き掃除でトラブル発見
フレームの掃除は単に汚れを取るだけではありません。汚れを拭き取る際にフレームの裏側など普段は目に入りにくい部分に注意を払うことも必要です。掃除をすることで傷や異常を発見して、トラブルの解消につなげることができるという目的もあるのです。
自分でできる最低限の整備③チェーン清掃と注油
注油はメンテナンスの基本
チェーンをスムーズに動かすために、チェーンオイルを定期的に注油することが欠かせません。チェーンオイルが切れてくるとペダリングがスムーズに行えないだけでなく、チェーンやギアなどの駆動系パーツに悪影響を与えてしまいます。オイルの種類にもよりますが、雨中を走ったあとはオイルが流されてしまうので特に早めの注油が必要です。
手順はチェーン洗浄から
ただ、オイルが切れたなら即注油というわけではなく、オイルの性能をしっかり発揮させるのであれば手順を踏むことが大切です。その手順とは、注油の前にチェーン洗浄を行うことです。
チェーン洗浄と注油はセットで
走行中にチェーンオイルに排気ガスや砂、ほこりなどがついて、チェーンはすぐに真っ黒になってしまいます。汚れたチェーンの上からチェーンオイルを注すと、汚れをオイルでコーティングしたようなことになってしまいます。チェーンオイルを注すときは、チェーン洗浄をしてから注油という手順で行いましょう。
頻度ではなく状態
チェーン洗浄と注油の期間や頻度は、特に決まっていません。走行距離や走った場所などによってオイルの持ちや汚れ方は異なります。チェーンに触れたときにオイルがあまり指につかなければオイルが切れた状態、また見た目に真っ黒になっていれば汚れた状態なので、洗浄と注油を行いましょう。
「ドライ」か「ウェット」か
使用するチェーンオイルのタイプによって汚れ方やオイルの持ちは異なります。一般的に「ドライ」なオイルは汚れにくい反面雨に流れやすく持ちが短い、「ウェット」なオイルは持ちは長く雨にも強いけれども汚れやすいという特徴があります。
乗る状況で使い分け
雨の日は乗らない、なるべくきれいなチェーンを保ちたい、チェーン清掃や注油をすることにあまり面倒を感じないという人なら「ドライ」、雨が降っても通勤や通学で乗る、チェーン清掃や注油回数はできれば少なくしたい、チェーンの汚れはさほど気にならないという人なら「ウェット」がいいでしょう。