ロードバイクのチェーン点検してますか?
自転車に乗る上で、チェーンの点検は大事です。初心者の方で街中でよく見かけるのが、錆び錆びのチェーンや伸びきってダルダルなチェーン、チェーン油に付着した塵などで黒くなったチェーンです。初心者の方はその状態で乗り続けることがあり、チェーンが切れたり、チェーンがよく外れます。それだけではなく、ギア(スプロット)の寿命縮めることになります。
ロードバイクチェーンの点検方法
チェーンの点検方法はふたつほどあります。簡単なのはフロントギアのチェーンを引っ張って隙間ができたら交換です。次にチェーンチェッカーという測定工具をを使い測定します。これを使うことにより、チェーンがどれだけ伸びているか確認することができます。下に写真がチェーンチェッカーです。
ロードバイクチェーン交換する前にすること
ロードバイクなどのチェーンは見た目は似ているがそれぞれ違います。自転車ごとに使われているコンポーネント(チェーン、ギア、変速機)などの違いがありますし、後輪ギア(スプロケット)の枚数が8速(8s)、10速(10s)、11速(11s)用などのチェーンサイズを購入しなければなりません。
ロードバイクのコンポーネントを知ろう
ロードバイクのコンポーネント(チェーン、ギア、変速機など)のメーカー、型式(番号)を知ることにより自身の自転車に適用したチェーンを購入することができます。メーカーは大手3社あり、シマノ、スラム、カンパニョーロです。チェーンは社外品でも代用できるので、そういった意味でも初心者の方は知ることは大事です。
チェーンのつなぎ方は2種類
チェーンのつなぎ方には2種類あります。【アンプルピン(コネクトピン)】と【ミッシングリング】というつなぎ方です。
アンプルピン(コネクトピン)のつなぎ方
チェーン同士をつないでいるのは基本、アンプルピンです。アンプルピンはチェーンカッターを使用して圧入します。アンプルピンはチェーン購入した際に付属しています。
ミッシングリングのつなぎ方
ミッシングリングはアンプルピンを必要とせず、チェーン同士をピンで圧入することなく簡単につなぐことができます。またチェーンを外したい際にチェーンカッターを使用せず外すことが出来て便利、初心者の方にもおすすめです。ミッシングリングは一度外すと基本的に再使用しない方がいいです。ミッシングリング取り付けの際は専用の工具を使用して取り付けましょう。あとミッシングリングは新品のチェーンに付属してないので購入を忘れないようにしてください。
チェーン交換に必要な工具・道具
チェーンを交換する際に必要な工具類はチェーンカッター、チェーンフック、洗浄スプレー、ZIPロック、ウエス、手袋、自転車を立てるスタンド,クイックチェーンリムーバー、チェーンオイルです。
必要な工具・道具①チェーンカッター
チェーンカッターとはその名の通り、チェーンを切る必要なものです。チェーンカッターは切るだけではなく、チェーンをつなげる工具でもあります。チェーン側面に表記されている対応したチェーンカッターを購入しましょう。
必要な工具・道具②チェーンフック
チェーンカッターでチェーンを何もなしに切るとリアディレラー(リアの変速機)のテンション(張り)がゆるみ、チェーンが跳ねてしまい怪我をしてしまう恐れがあります。そのチェーンのテンションをかけたままの状態にしてくる工具がチェーンフックです。
必要な工具・道具③洗浄スプレー
洗浄スプレーはチェーンを油を除去するために使用します。屋外での使用をおすすめしますが、屋内で作業される際は喚起を十分に行い、火気厳禁でお願いします。
必要な工具・道具④ZIPロック
ZIPロックの袋を使用するのは新品のチェーンの油を除去するために使用します。袋の中で洗浄スプレーをふき、チェーンの奥まで洗浄するためです。
必要な工具・道具⑤ウエス
油などの汚れを拭き取るのに必要なものです。
必要な工具・道具⑥手袋
チェーンを取り扱い際に、手が油で汚れないように軍手、ゴム手袋などを使用し作業しましょう。
必要な工具・道具⑦自転車を立てるスタンド
スポーツバイクにはスタンドがないものが多いため、自転車を整備する時に必要なものです。壁などに立て掛けても作業はできますが、不安定なのであまりおすすめできません。
必要な工具・道具⑧クイックチェーンリムーバー
ミッシングリングを使用しチェーンをつなぐ時に必要なものです。アンプルピンでつなぐ際は必要ありません。
必要な工具・道具⑨チェーンオイル
チェーンオイルはチェーンを取り付け後に塗布します。チェーンオイルを塗布することにより、チェーンが長持ちするので必要なものです。チェーンオイルも種類があるので、自転車の使用用途にあったものを購入しましょう。
ロードバイクのチェーン交換方法
今回は例としてシマノのコンポーネント(105)、11速(11s)のチェーンを交換します。基本的、8速(8s)、10速(10s)でもやり方は変わりません。
チェーン取外し方➀チェーンの汚れを落とす
チェーンを取り外す前に自転車スタンドで固定し、ウエスでチェーンの汚れを拭き取ります。廃棄するチェーンなので洗浄スプレーでの掃除はしなくて大丈夫です。
チェーン取外し方②チェーンのギアの位置を合わせる
チェーンを切る前にチェーンの位置を合わせ てください。後輪のギア(スプロケット)は一番小さいギアに、フロントギアが2枚ある場合は小さいほうにしてください。そうすることで、チェーンのテンション(張り)がゆるくなりチェーンを外した際にチェーンの跳ね上がりを軽減してくれます。あとチェーン側のペダルは前輪側にもっていきましょう。
チェーン取外し方③チェーンを切る
チェーンを切るのですが、そのままで切ってしまうとチェーンが跳ねる恐れがあるのでチェーンフックを使用し切る部分のチェーンのテンション(張り)をゆるめておきます。チェーンがゆるまった部分をチェーンカッターで切ります。
チェーンカッターの使用
チェーンカッターにはチェーンのローラーをはめ込み口があり、ローラーを奥まできっちりとはめ込みあとはハンドルをねじ込んでいくと、チェーンをつないでいるピンが抜けてきます。ハンドルをピンに軽く当たるまでねじ込み、ピンのセンターを押しているかの確認をしてからねじ込んでいけば失敗はしないです。あと抜ける最初は少し力がいるの注意してください。
チェーンの取外し方④チェーンフックを外し、チェーンを取り外しましょう
チェーンを切ることができたら、チェーンフックを外しチェーンを取り外しましょう。チェーンフックを外すときは手でチェーンを少し引っ張り、チェーンのテンション(張り)をゆるめて外しましょう。チェーンフックを外せたらゆっくりと手で引っ張ているチェーンを戻しましょう。
ロードバイクのチェーンを取り付け方法
チェーン取り付け①新品チェーンの洗浄
チェーンを取り付ける前にチェーンの油を除去しましょう。新品のチェーンには油が塗布されているので、取り付けの際に油を除去しておくと手が滑りにくく作業性がいいです。あと、チェーンオイルを塗布する際に違うオイル同士が混ざりあうとオイルの性能が落ちてしまうので洗浄しておきます。
ZIPロックなどの袋にいれ、洗浄スプレーをする
ZIPロックなどのしっかりしたナイロン袋にチェーンをいれ、洗浄スプレーをふきます。そうすることで、チェーンのローラー部分の中まで洗浄できます。注意点はこの作業は屋外で作業しましょう。
チェーンの取り付け②チェーンの長さを合わせ、チェーンを切る
ZIPロックからチェーンを取り出しウエスで水気をしっかりと取ります。次に外したチェーンと新品のチェーンの横に並べて長さを合わせます。チェーンを合わせる際は段ボールなどを敷くことをおすすめします。もし横に並べてこれでいいのかと不安な場合は、ローラーの数やチェーンの横のプレートの数を合わると失敗は少ないです。
長さを合わせたらチェーンを切る
チェーン長さを合わせたらマジックなどで切る位置にマークしましょう。マークした位置をチェーンカッターで切ります。要領はチェーン取外し③と一緒です。
チェーンの取り付け③チェーンをギアに取り付ける
チェーンを取り付けていくのですが、チェーンの刻印は外側にします。フロントギアに最初は取り付けず、後輪のギアから取り付けていきます。ペダルを逆回転させる方向からチェーンを取り付けていきましょう。そうすると後輪のギアは逆回転するのでチェーンをリアディレーラー(変速機)に流しこみやすいです。それが出来たらフロントギアに取り付けます。チェーンは取り外した位置くらいにもっていきましょう。
チェーン取り付け④チェーンをつなぐ
チェーンをつなぐのですが、後輪ギア側のチェーンを手で引っ張り取り付けるのですが、その際もチェーンフックを使用し、ゆるんでいるチェーン同士をつないでいきましょう。チェーンのつなぎ方には2種類あるので紹介します。
アンプルピンの取り付け、やり方
- チェーンを合わせ手で入れる範囲でアンプルピンを挿入する
- ピンを差し込んだらアンプルピンをチェーンカッターで圧入する
3.圧入出来たら、くびれ部分をチェーンカッターのピン出口でカットする
ミッシングリングの取り付け方法
1.チェーン片側についている外側のプレートをチェーンカッターで取り外す
2.外側プレートを取り外せたら、チェーンフックで固定し、ミッシングリングで仮止めする
3.仮止めしたミッシングリングをクイックチェーンリムーバーではめ込む
チェーンの取り付け後チェーンオイルを塗布する
チェーンを取り付けると、最後の仕上げにチェーンオイルを塗る。ローラー部分にオイルを一滴垂らすくらいでいいです。あまり塗りすぎると砂埃や小さな石などを付着させてしまうからです。塗り終わるとウエス等で軽くチェーンをふき取ると終わりです。
携帯用チェーンカッターを持つのもあり
出先で万が一、チェーンが切れこともあるかもしれません。そういったときに、小型のチェーンカッターを持ち歩くのもいいかもしれません。チェーンカッターがマルチツールにコンパクトにまとめられているものもあるので一つあれば助けを呼ばす、自分で応急処置が可能なのでこれからマルチツールを買われる方は、チェーンカッター付きを買うのもありですよ。
チェーンの点検・交換し安全なサイクリングを
チェーンは伸びたり、錆びていても自転車は乗ることはできます。ですがチェーンの整備不良は駆動するギアの寿命を縮めるだけではなく、チェーンが切れ事故にもつながりかねません。そういうことがないように、普段から自分で点検・交換をして安全にサイクリングを楽しみましょう。
著者撮影